凡飛でも落球はあり得る。7月20日のヤクルト戦、ファウルゾーンに打ち上げた坂倉は捕手が捕る前にベンチへ戻り始めた。諦めが早い態度に、すぐ交代を命じられた。あの日以降の頑張りを、首脳陣は認めている。新井監督は「一生懸命だよね」と目を細める。

 飛球で走るようになった。ゴロで疾走する。坂倉は「自分の置かれた立場を考えないといけない」。信頼を取り戻そうとする選手を評価する方針は、「家族野球」ならではだろう。この日の一回、またしくじった。

 捕邪飛を放ったボスラーは一塁へ走っていた。重なったわけではないが、その飛球を坂倉が落とした。直後の態度に変化を見る。顔を上げ、歯を食いしばって、悔しがっていた。森下に申し訳ないという気持ちを全面に出した。かつて坂倉にのぞいた淡泊さが、ここでは見られなかった。技術は上げないといけない。姿勢は悪くない。

 9連戦の5戦目でファビアンと末包が休んだ。周囲には、坂倉の捕手としての力を疑う向きもある。それでも首脳陣は先発マスクを託す。試合後、新井監督は「やっぱり彼に引っ張っていってもらいたい」と話した。使う側も歯を食いしばって後押しする。坂倉も、もっと頑張れ。