2022年のちょうど今ごろの時期に、広島の苑田聡彦スカウト統括部長(当時、2025年2月引退)は、中央大4年だった森下翔太を視察して、変化球も含めてバットが強く振れることに加えて守備力、走力も評価していた。「ポスト誠也」にはうってつけの人材、という訳だ。
しかし、広島が2022年秋のドラフトで指名したのは斉藤優汰だった。1位指名できたのにわざわざ森下翔太をスルーした。現場のニーズにも合致しないこの選択は当然、深堀りされるべきものだった。だが、球団に忖度するメディアはスルーした。
12球団で唯一、オーナー自らがドラフト会議に参加するのが広島だ。まさに特殊な事情を抱えていることになる。いくら優秀なスカウトが情報を集めても、最後は鶴の一声で指名選手が決まるからだ。
先の”苑田スカウティングメモ”から3年が経過した今、松田元オーナーの現場介入がどんな結末を招くか、がはっきりした。